大谷翔平MVP争いは「議論の余地なし」専門家が断言する圧倒的理由【WRC+・WAR解析】

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大谷翔平MVP争いは「議論の余地なし」専門家が断言する圧倒的理由【WRC+・WAR解析】 大谷翔平

序章:専門家が「議論を止めよう」と断言する大谷翔平のMVP争い

2025年のMLBシーズンが終盤を迎える中、ナ・リーグのMVP争いは世間では依然として熱い議論の的となっています。特にフィリーズのカイル・シュワーバー選手が8月28日に1試合4本塁打という衝撃的なパフォーマンスを見せて以来、大谷翔平選手との比較が盛んに報じられてきました。しかし、長年MLBを取材してきたベテラン記者や現役の監督、そして野球界の指揮者たちは、口を揃えて「大谷選手のMVP受賞がもはや当然の結果であり、議論の余地はない」とまで発言しています。

通常であれば最後まで接戦を演出しようとするメディアが、なぜここまで明確に大谷選手の優位性を認めるのでしょうか?MLB公式サイトが行った模擬投票でさえ、40人の投票者のうち4人がシュワーバー選手に1位票を投じるなど、満票には至らない状況です。しかし、多くの人が見落としている決定的な数字が存在します。それが、打撃指標「WRC+」における172対158という、一見すると僅差に見える14ポイントの差です。

この14ポイントの差は、実は「格の違い」を示す決定的な数字であり、これだけでMVP論争に決着がついていると言っても過言ではありません。しかも、これは純粋に打撃だけの指標。大谷選手にはここに投手としての価値が加わるのです。なぜこれほど重要な数字が広く語られないのか。なぜ専門家たちは議論の余地がないと断言するのか。そして、大谷選手の何がそこまで別格なのでしょうか?彼の異次元の活躍を支える練習メニューと食事管理にも注目が集まっています。

本記事では、WRC+やWARといった高度な指標が示す、大谷翔平選手の「本当の実力差」について分かりやすく解説していきます。なぜ専門家たちが議論の余地がないと断言するのか、その理由がはっきりとご理解いただけるはずです。さらに、大谷選手が挑戦している88年ぶりの歴史的記録や、来季の完全二刀流復帰への期待についても詳しくお伝えします。2025年のMVP争いがなぜ争いですらなく、大谷翔平という選手がいかに野球史において特別な存在なのか、専門家レベルの視点で深く掘り下げていきましょう。

専門家が断言!「大谷翔平のMVP争いは議論の余地なし」その理由は?

大谷翔平MVP争いは「議論の余地なし」専門家が断言する圧倒的理由【WRC+・WAR解析】

MLBのレジェンドたちが口を揃えて大谷選手を絶賛する中でも、特に印象的な証言を残しているのが、元ヤンキースのエースピッチャーCCサバシア氏です。現役時代19年間にわたってメジャーでプレイし、通算251勝を挙げた殿堂入り級の左腕投手として知られるサバシア氏は、数値を用いて大谷選手の価値について力説しています。

「これが全てってわけではないが、MVPを決める際に重要なWAR(勝利への貢献度を示す指標)という指標がある。普通の選手なら5.0を超えれば優秀。6.0を超えれば球界トップクラスと言われている。でも、翔平を見てくれよ。7.2だぞ。これは異常な数字だ。」

サバシア氏はさらに、他の候補者との差について具体的に指摘しています。
「シュワーバーはDH(指名打者)だから打撃が優れていてもWARは低くなってしまうけど、彼のWARは4.7。翔平との差は約2.5もある。これがどれだけ大きな差か分かるかい?」
そして、大谷選手の二刀流がWARに与える影響についても、「打者だけでも十分MVPレベルの数字なのに、そこに投手としての1.6WARが加わっている。つまり翔平は打者として一流、投手としても一流。それが合わさって前代未聞の領域に到達しているんだ。これを見たらもうMVP議論の余地なんてない」と語り、大谷選手のユニークな才能を少年時代の野球に例えて説明しました。「リトルリーグ時代を覚えているかい?12歳でホームランを打ち、早い球を投げ、足も速い選手がいたよね。彼はメジャーのレベルでそれをやっている。人生で見た中で最高の選手だよ。」


CCサバシア氏は大谷翔平選手のWARを具体的な数字で示し、MVP議論の終結を訴えました。彼がメジャーレベルで二刀流を続ける姿は、まさにリトルリーグのスターがそのまま大人になったかのようだと評しています。

また、エンゼルスで共にプレイし、大谷選手の成長を見守ってきたアルバート・プホルス氏も大谷選手への絶賛を惜しみません。通算703本塁打を放ち、3度のMVPに輝いた球界のレジェンドは、「彼は野球界で最高の選手だよ。間違いなくね」と断言。今シーズンのMVP争いについて、シュワーバー選手が候補に上がることは認めつつも、「翔平が同じリーグにいる限りMVP獲得までは難しいでしょう」と、最終的な結論はやはり大谷選手になると考えています。プホルス氏の証言は、単なる感情論ではなく、長年の経験からくる深い洞察に裏付けられたものでしょう。

さらに、大谷選手のMVP受賞を最も確実視している専門家の一人が、殿堂入り投手のジョン・スモルツ氏です。今シーズンのMVP争いについて直球で聞かれたスモルツ氏は、即座に「翔平大谷からMVPを奪う選手はいるか?いないでしょう」と答えています。そしてその理由について、「フィリーズのシュワーバーも候補に入っているし、ドジャースのウィル・スミスも素晴らしいシーズンを送っているけど、野球史上最も優れたユニコーンと同じチームだ。去年は登板しなくてもベストプレイヤーだと証明されたが、そこに投手が加われば、もう比べることすら失礼なくらい圧倒的です」と説明。「比べることすら失礼」という言葉は、大谷選手の偉大さをこれ以上なく明確に表現しています。投手出身のスモルツ氏だからこそ言える、「もし彼が1年間打たずに投げるだけなら野球界最高の投手になるでしょう。間違いありません。議論の余地はない」という断言は、大谷選手の投手としての潜在能力の高さをも示唆しています。

「WRC+」が示す異次元の打撃力!大谷翔平が“歴史的強打者”である証拠

冒頭でもご紹介したWRC+ですが、この指標がなぜこれほど重要なのか、その答えを最も明確に示してくれるのが、MLB公式アナリストのマイク・ペトリエーロ氏の解説です。WRC+は、シーズンの平均と比べてどれくらい優れているかを相対的に評価します。100をリーグの平均として、120なら平均よりも20%高く、80なら平均よりも20%低いことを表します。この基本的な説明に続いて、ペトリエーロ氏が強調したのが、この指標の画期的な特徴でした。

「WRC+はそれぞれのスタジアムの違いや、攻撃に関するあらゆる要素を取り入れています。だから、バッターの能力をより公平に評価することができるのです。」

さらにこの指標は「時代を超えて選手を比較できる」という点が画期的な価値を持つのです。番組では実際に1911年のタイ・カップ(WRC+189)と2018年のマイク・トラウト選手を比較する例が紹介され、「基本的にこういうことで全ての条件を鑑みて比較した時に、1911年のタイ・カップとトラウトを比較してどっちの方が上かということが議論になることの方がすごいですよね」と、その公平性と比較可能性に驚きを隠しませんでした。つまり、WRC+は単なる数字ではなく、野球史を通じた選手の価値を測る物差しとして機能しているのです。


WRC+は、スタジアムの特性やリーグの得点環境といった外部要因を補正し、打者の純粋な攻撃貢献度を評価する革新的な指標です。時代を超えた選手比較を可能にし、真の打撃力を測る上で不可欠なツールとなっています。

この革新的な指標で大谷選手を評価した時、驚くべき数字が浮かび上がってきます。地元メディア「ドジャースネーション」のダグ・マッケイン記者は、2025年5月の時点で大谷選手のWRC+に注目し、「10号を放った第3打席の時点で大谷は174.2まで上がり、リーグMVPを獲得した昨シーズンの181に匹敵する数字だ」と報じました。

しかし、これはまだ序章に過ぎません。スポーツ専門メディア「ジアスレチック」のファビアン・アルダヤ記者が調査したところ、大谷選手の得点圏での成績が異常なレベルに達していることが判明しました。
「今シーズン、得点圏で50打席以上に立つ全打者の中で、メジャートップのWRC+229を誇る。」
この229という数字がいかに異常かは、元同僚のマイク・トラウト選手との比較で明らかになります。トラウト選手のWRC+は206で、それでも全体7位という高水準。しかし、大谷選手の229は、そのトラウト選手をも大幅に上回る数字なのです。WRC+が100を平均とする指標であることを考えると、229という数字は、平均的な打者の2.29倍の得点創出力を意味します。これは文字通り「異次元」のレベルと言えるでしょう。

WRC+がなぜこれほど信頼される指標なのか。その理由について日本のセイバーメトリクス専門家たちも詳しく解説しています。専門サイト「1.02」の解説によると、WRC+の最大の特徴は「野球的説得力」にあるとされています。「野球において打率や本塁打数、失策数などはそのまま勝敗に直結しているわけではないが、得点は勝敗に直結しており、『この打者は平均と比べて〇〇%得点を創出している』という説明には何より野球的説得力がある。」つまりWRC+は、単なる統計上の数字ではなく、実際の野球の勝敗に直結する能力を測定しているのです。

さらに重要なのは、この指標が「相対評価」であることです。「得点環境、得点の入りやすさ、いわゆる投高打低や打高投低の程度はリーグによって異なるし、同じリーグでも年々変動する。3割打者は一流の証と言われるが、リーグ内で3割打者が20人いるシーズンと3人しかいないシーズンでは、同じ3割打者と言えども価値はかなり違うはずだ。」この相対評価の仕組みにより、異なる時代、異なる環境の選手同士を公平に比較することが可能になるのです。

WRC+の歴史を振り返ると、大谷選手の172という数字がいかに異常かがより明確になります。通算成績においてWRC+200を超えるのは史上ただ一人、ニグロリーグで活躍したジョシュ・ギブソン選手のWRC+202のみです。ギブソン選手は“ベーブ・ルースと並称された天才バッター”で、2024年にMLBがニグロリーグの記録を公式記録として統合したことにより、通算の打率、長打率、OPSがそれぞれ歴代1位となりました。そのギブソン選手のWRC+202という数字は、平均的な打者の倍以上の得点をもたらした強打者であることを示しています。現在の大谷選手のWRC+172は、このギブソン選手の記録に30ポイント差まで迫っている状況です。そして得点圏に限定すれば、229というギブソン選手をも上回る異次元の数字を記録しているのです。

これらの分析を総合して、MLB専門家たちはWRC+の観点から大谷選手のMVP受賞を確信しています。2021年の記事では大谷選手のWRC+152について、「平均打者より52%も多くチームに貢献していて、強打者揃いのメジャー全体で5位に入るバッターだ」と評価されました。当時の大谷選手より上位にいたのは、ブライス・ハーパー、ブラディミール・ゲレーロ・ジュニア、フアン・ソト、フェルナンド・タティス・ジュニアといった、今の野球界を牽引するスーパースターたちだけです。そして2025年の大谷選手はWRC+172で、これらのスーパースターたちをも上回る数字を記録しているのです。

MLB公式アナリストのペトリエーロ氏が語った「時代を超えて選手を比較できる指標」で見た時、現在の大谷選手は歴史上でも屈指の打者として位置づけられ、そこに投手としての価値が加わることで、まさに「議論の余地がないMVP候補」となっているのです。WRC+172対158という14ポイントの差は、決して僅差ではありません。それは専門家たちが認める“格の違い”であり、この数字だけでMVP論争に決着がついていると言っても過言ではないでしょう。

投票記者の本音「20年後に何を考えていたんだと言われたくない」責任と葛藤

MVP争いが白熱する中、実際に投票を行う記者たちの本音も注目されています。米野球専門YouTubeチャンネル「FOUL Territory」に出演したメディア「The Athletic」のケン・ローゼンタール記者の発言は、投票の裏側を知る貴重な証言と言えるでしょう。

「私の考えはシンプルだ。一番優れた選手がMVPになるべきだと思う。」

この発言は一見当たり前のように聞こえますが、実際の投票では様々な要因が影響することを考えると、非常に重要な姿勢と言えます。ローゼンタール記者は世論による影響や昨今の投票事情に対して苦言を呈しています。
「何人かの記者が新鮮味のある顔に投票したがるのではないかと疑っている。」
この「新鮮味のある顔」というのは、まさに「投票疲れ」の現象を指しています。毎年同じ選手が受賞することへの飽きから、意図的に別の選手に投票しようとする心理のことです。ローゼンタール記者はこのような考え方に対して明確に反対の立場を示しています。

「本来なら世論は投票に影響を与えてはならない要素だ。確かに翔平大谷は過去4年で3回、そしてアーロン・ジャッジは過去3年で2回もMVPになっている。もちろん人間的な感情として新しい顔が見たいという記者がいるのは分かるが、それは投票を左右する理由にしてはいけない。記者が判断すべきはあくまでグラウンド上でのパフォーマンスだけだ。」


MVP投票は、記者の公平性と職業倫理が問われる重要な職務です。世論や「投票疲れ」といった感情に流されず、純粋なパフォーマンスで判断することの重みを物語っています。

投票者としての職業倫理を明確にしたローゼンタール記者は、さらにこのように強調しました。
「正直に言えばふさわしいのなら誰だって良い。そして私はこうも思っている。20年後にあの時の記者たちは一体何を考えていたんだなんて言われたくないんだ。実際、我々は多くの間違いを犯してきている。だから怖いんだ。また大谷か、飽きたよとか、今年もジャッジか、という理由だけで不当に外されることがね。それは良くないし、全く間違ったやり方だ。」
この発言には、投票権を持つ記者の重い責任感が現れています。MVP選考の結果は歴史に残るものであり、後世から見て正当な評価だったと言えるような選択をしなければならないという使命感が感じられます。

アメリカ紙「ニューヨークポスト」のジョエル・シャーマン記者も、大谷選手のMVPについて正直な意見を述べています。
「正直に言えば大谷は楽に勝つと思う。あれだけのバッティングとピッチングを同時にやっているから。」
そして記者としての本音をこう明かしています。
「MVPレースの決め手は常に難しいところではある。その中で私は結局大谷に答えが戻ってしまうんだ。マイケル・ジョーダンがいた時も同様の効果があったと思う。彼以外を選ぶ理由を探してしまうんだけど、どうやっても結論はやっぱり大谷だになる。」
これは非常に興味深い証言ですね。記者として公平性を保とうとし、大谷選手以外の候補者を探そうとしても、最終的にはどうしても大谷選手に行きついてしまうというのです。それだけ大谷選手が単なる数字を超えた存在感を持っているという証でしょう。彼のそうした魅力は、「憧れを捨てて頂点を目指す」という大谷選手の精神にも根ざしているのかもしれません。

実際に2024年にMVP投票を行った記者たちの証言も興味深いものがありました。ナ・リーグ東地区担当のデイビッド・ベノン記者は「迷う余地は全くなく、とても簡単な選択だった。大谷はナ・リーグで間違いなく最も価値のある選手」と語り、ローズクランス記者も「1位票を決めるより、2位から10位を誰にするかで時間がかかった」と証言しています。この証言で特に興味深いのは、1位票が大谷選手であることは当然として、むしろ他の順位をどう決めるかの方が難しかったという部分です。これは、大谷選手がいかに他を圧倒していたかを物語っています。

データが物語る圧倒的“格差”と投手復帰の衝撃:MVP争いの最終局面

MVP投票において最も重視される指標の一つが、前述の「WAR(勝利貢献度)」です。2025年シーズン終盤時点で、この数字における大谷選手とシュワーバー選手の差は歴然としています。

  • 大谷翔平:7.2 WAR

 

  • カイル・シュワーバー:4.7 WAR

その差は2.5WAR。この2.5WARの差がどれほど大きいかを理解するために、WARの基準を説明しましょう。

  • 2 WAR:レギュラー選手レベル

 

  • 5 WAR:優秀な選手レベル

 

  • 6 WAR:球界トップクラス

 

  • 8 WAR:MVP級

つまり、大谷選手とシュワーバー選手の2.5WARの差は、優秀な選手一人分以上の価値の差ということになります。これは文字通り「圧倒的な格差」と言えるでしょう。

アメリカ経済誌「フォブス」でシニアMLBライターを務めるアンソニー・ランド記者は、この状況について、「そもそも議論にならない。この話題が持ち上がったのはシュワーバーの1試合4本塁打がきっかけだ。どの番組も議論や論争を煽るが、私が見たほとんど、いや全てが『4本塁打はすごいけど大谷がMVPだ。もう議論をやめよう』という結論だった」と語っています。

2025年シーズンの大谷選手を語る上で欠かせないのが、約2年ぶりの投手復帰です。MLB公式サイトの発表によると、大谷選手は今シーズン約2年ぶりに投手として復帰し、13試合に先発して1勝1敗、防御率3.29、41イニングを投げて54奪三振という成績を残しています。特に注目すべきは、直近13イニングでわずか1失点、被安打率3.9%と圧倒的な投球を披露していることです。

米メディア「ESPN」のジェフ・パッサン記者は大谷選手の投手復帰について、歴史的な意味を込めてこのように表現しています。「彼がマウンドに戻ってきた瞬間、野球史が再び動き出した。打者としての大谷も素晴らしかったが、やはり二刀流の大谷は別だ。まさに2025年のベーブ・ルースを目の当たりにしている。」現在のドジャースの戦略についてもパッサン記者は、「慎重ですね。翔平をより多く投げさせることで再び怪我をするリスクを減らしたいと考えています。ドジャースは10月に向けて温存しようとしているんだ。メジャーリーグで連覇を成し遂げようとするチームにとって、10月こそが最も重要な時期なんです」と、プレーオフでの大谷選手の爆発を予測しています。

投手として復帰した大谷選手の価値について、ドジャースの編成を統括するアンドリュー・フリードマン編成本部長は最大限の賛辞を送っています。
「彼は過小評価されている。人間の脳が彼がやっていることを理解できるとは思えない。彼が存在することの価値や、投手としても打者としてもどれだけ優れた選手であるかということは、人間がそのすごさを理解するレベルを超えている。だから誰も適正に評価することができないんだ。」

シーズン終盤に入り、一時は大谷選手を脅やかす存在として注目されたシュワーバー選手でしたが、8月28日の1試合4本塁打の衝撃以降、明らかにペースが落ちています。MLB公式サイトの分析によると、8月28日の衝撃の1試合4本塁打以降22試合で本塁打4本、長打率.395にとどまっていると、シーズン終盤の停滞が指摘されています。一方の大谷選手は9月に入ってからも安定した活躍を続け、特に9月16日のダイヤモンドバックス戦では二刀流として登板し、5回無安打無失点の好投を見せた後、8回に本塁打を達成するという圧倒的なパフォーマンスを披露しました。

この状況を受けて米ファンからは、「シュワーバーは失速してる。MVPはちょっと厳しそう」「シュワーバーは崖から転げ落ちた。MVPは大谷」「シュワーバーのMVP論は正式に終了。最初から正当性なんてなかったけど、まあ少なくともフィリーファンは少しの間妄想を楽しめただろう。大谷がMVP、シュワーバー信者が泣いている」といった厳しい評価が相次いでいます。

さらに決定的だったのが大谷選手の終盤の爆発的な活躍です。9月20日のジャイアンツ戦で53号を放ち、本塁打王争いでシュワーバー選手に並んだ大谷選手。この時点で「たった1週間で翔平がシュワーバーMVP論をぶち壊した」と米ファンはMVP論争の決着を感じているようです。

そんな中、9月22日(日本時間23日)、MLB公式サイトは今シーズン最後となるMVP模擬投票の結果を発表しました。その結果は、大谷選手の圧倒的優位を改めて証明するものでした。

ナ・リーグMVP模擬投票結果

  • 大谷翔平(ドジャース):40人の投票者中36人から1位票を獲得

 

  • カイル・シュワーバー(フィリーズ):4人から1位票を獲得

指標90%の投票者が大谷選手を1位に選出したこの結果について、MLB公式は「打撃だけでもMVP級だが、投手としての活躍を加えれば4度目のMVP受賞はほぼ確実と言える」と断言しています。この模擬投票結果に対して、米ファンからは大谷選手が4票を失ったことへの疑問の声も上がっています。「過去一番ライバルが弱いレベルで4票はマジでありえない」「シュワーバーが大谷に勝る部分ってもう打点と試合数だけなんだけど、どこを評価して票を入れたんだろう」「いつから打点がWARやOPSより評価されるようになったんだ。今年は対抗馬はいない。満票で大谷」「大谷が満票じゃないとおかしいよ」といった声は、大谷選手の圧倒的なパフォーマンスが多くのファンに認識されていることの表れでしょう。

「第3の男」出現でも揺るがぬ大谷翔平の独走体制と歴史への挑戦

MVP争いが佳境を迎える中、大谷選手とシュワーバー選手以外にも注目すべき「第3の男」が急浮上してきました。それがダイヤモンドバックスのヘラルド・ペルドモ選手です。MLB公式でアソシエイトプロデューサーを務めていたアレックス・ファスト氏が発表したWARランキングでは、驚くべき順位が明らかになりました。

WARランキング(全体)
1. アーロン・ジャッジ(ヤンキース):9.2
2. フリオ・ロドリゲス(マリナーズ):8.8
3. ボビー・ウィット・ジュニア(ロイヤルズ):7.7
4. 大谷翔平(ドジャース):7.3
5. ヘラルド・ペルドモ(ダイヤモンドバックス):6.9

WARランキング(ナ・リーグ限定)
1. 大谷翔平:7.3
2. ヘラルド・ペルドモ:6.9
3. カイル・シュワーバー:4.9

この数字を見ると、ペルドモ選手がシュワーバー選手を大幅に上回っていることがわかります。ペルドモ選手は今シーズン155試合に出場して打率.290、19本塁打97打点、出塁率.391、OPS.853、26盗塁を記録。打撃成績でリーグトップに立つ項目はないものの、遊撃守備ではDRS(守備防御点)+5と高い貢献度を誇り、走攻守のパッケージの完成度がWAR6.9につながっています。MLB公式サイトのトーマス・ハリガン記者は、「今シーズンを通して目立たない存在だったが、シーズン後半の躍進はファンやナショナルリーグMVP投票者からも注目を集めている」と取り上げました。

米ファンからも「球界で最も過小評価されている」「誰も議論しないがペルドモは素晴らしい選手だ」「ペルドモの今シーズンはまさにアンビリーバブル」などと評価されています。しかし、ペルドモ選手という強力な「第3の男」が現れても、大谷選手の優位性は全く揺らいでいません。その理由は明確です。まず、大谷選手のWARの内訳を見てみましょう。

  • 大谷翔平のWAR内訳

* 打者としてのWAR:約5.6
* 投手としてのWAR:約1.6
* 合計:7.2(一部計算式により7.3)

  • ペルドモ選手のWAR内訳

* 打者としてのWAR:約4.5
* 走塁・守備でのプラス評価:約2.4
* 合計:6.9

つまり、大谷選手は「打者としてのWAR約5.6」という時点で、ペルドモ選手の「総合WAR6.9」に肉薄し、そこに投手としての1.6WARが加わって圧倒的な数値になっているのです。

さらに重要なのは、大谷選手の投手としての成績が「リハビリ段階」だということです。2025年シーズンの大谷選手は約2年ぶりの投手復帰ということもあり、イニング数や球数を慎重に管理されながらの登板でした。それでも13先発で防御率3.29、54奪三振という好成績を残し、特に9月は月間防御率0.00と圧倒的な数字を記録しています。米式者のベン・バーランダー氏は、「大谷は今年オールスター戦にも選ばれず、シーズン前半は彼らしい数字を残していなかった。しかし今は違う。大谷がいなければMVPだと断言している」と分析しています。打者としての指標であるOFF(攻撃貢献度)を見ても、大谷選手が56.9に対してペルドモ選手が44.7となっており、バーランダー氏は「打者としての大谷だけでもナ・リーグの誰も近づけない。さらに今年は投げてもいる。先発投手としては今年最も多くの100マイル(約160.9km)超えの直球を記録しているんだ。大谷がMVPでないとしたら、投票者が大谷に入れることに疲れてしまった時だけだ。彼は満場一致でMVPを取るべき存在なんだ」と断言しました。

大谷選手が今シーズン追い求めているのはMVP受賞だけではありません。野球史に残る偉大な記録への挑戦も、2025年シーズンの大きな注目点となっているのです。MLB公式サイトは、今シーズンの注目すべき成績として大谷選手の記録を紹介しました。注目されているのは「400塁打」と「150得点」という2つの数字です。大谷選手は2024年初の50本塁打50盗塁を達成したのと同時に、382塁打、73二塁打などで2001年以来の400塁打超えとなる411塁打をマークしました。

MLB公式サイトは今シーズンへの期待をこのように表現しています。「彼には2年連続で400塁打を突破するチャンスがある。2年連続で達成すれば、2000年、2001年のトッド・ヘルトン(ロッキーズ)以来となる。」400塁打は本塁打、二塁打、三塁打、単打を合計した数字で、選手の総合的な攻撃力を示す指標です。2年連続での達成は、それだけ継続して高いレベルでのパフォーマンスを維持していることを意味します。


大谷翔平選手が達成を目指す400塁打と150得点は、野球の歴史を紐解いても極めて稀な記録です。走攻守全てで最高レベルの貢献を示す二刀流選手だからこそ成し遂げられる偉業として、注目が集まっています。

さらに注目すべきは得点数の記録です。主に1番打者として起用されている今シーズンの大谷選手の得点数は、メジャートップの142得点で、2位選手を大差で上回っています。MLB公式サイトは他の記録への期待をこのように伝えました。「彼は同時に2000年のジェフ・バグウェル(アストロズ)以来となるシーズン150得点のチャンスも秘めている。ここまで149得点ペース。ちなみに150得点は1950年以降だとバグウェルの1度しかない。」150得点という数字がいかに希少な記録かが分かります。1950年以降では2000年のバグウェル選手の152得点のみという事実は、この記録の価値を物語っています。

そして最も注目すべきは、400塁打と150得点を同一シーズンで記録することの歴史的意義です。MLB公式サイトによれば、この2つの記録を同時に達成すれば、1937年のジョー・ディマジオ氏以来、実に88年ぶりの快挙となるのです。ジョー・ディマジオ氏はメジャーリーグ史上最も偉大な選手の一人として知られています。56試合連続安打という不滅の記録を持つ伝説的な選手と肩を並べる記録への挑戦は、大谷選手の歴史的な価値を改めて示すものと言えるでしょう。

ドジャースの躍進は、大谷選手だけでなく、佐々木朗希選手がMLBデビューを果たし、チームを牽引する未来にも期待がかかります。ドジャースの編成を統括するアンドリュー・フリードマン編成本部長は、大谷選手について「彼は過小評価されている。人間の脳が彼がやっていることを理解できるとは思えない。彼が存在することの価値や、投手としても打者としてもどれだけ優れた選手であるかということは、人間がそのすごさを理解するレベルを超えている。だから誰も適正に評価することができないんだ」と、驚くべき発言をしています。「過小評価されている」という表現は一見すると奇妙に感じるかもしれません。大谷選手はすでに十分に高く評価されているように思えるからです。しかし、フリードマン氏の発言の真意は、大谷選手の価値があまりにも大きすぎて、人間の理解の範疇を超えているということなのです。

さらにフリードマン氏は、今シーズン大谷選手と本塁打争いをしているシュワーバー選手にも言及しています。「カイル・シュワーバーは信じられないシーズンを送っている。しかし、翔平がどれだけ素晴らしいリーダーであるか、バッターボックスでどれだけ恐ろしい打者であるかを考えたら、この数年の間にもあったが、翔平と誰かのMVP論争が出るなんて理解できない。彼が投打二刀流をやっているシーズンならなおさらだ。」この発言からは、球団の最高幹部として大谷選手と日々接しているフリードマン氏の率直な感想が伝わってきます。シュワーバー選手の素晴らしい活躍を認めつつも、大谷選手との比較自体が成り立たないという見解なのです。

2025年シーズンの大谷選手は、投手としてはリハビリを兼ねた慎重な起用でした。しかし来季2026年からは、いよいよ開幕当初からの完全な二刀流復帰が予定されています。現在でも投手としてリーグ上位の成績を残している大谷選手が、フルシーズンを通して二刀流として活躍した場合、どのような記録が生まれるのでしょうか?地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」でドジャース番を務めるビル・プランット記者は来季への期待をこのように語っています。「大谷の未来はなかなか興味深いものになると思う。打者としては良い形で経験を重ねていきながら、しばらくは上位打線を任され続けるだろう。頂点となるのは、この先どのくらい投げ続けるのか。二刀流は身体的にかなりの負担を強いられることは間違いない。」

しかし、プランット氏は大谷選手の特別さについて手放しでこのように賞賛しています。「誰もが自分の孫に『昔彼がプレイする姿を目の前で見ていたんだぞ』と言いたくなる存在。チームメイトや対戦相手でも同じ思いを持っている。みんな揃って将来子供や孫たちに『一緒にプレイしたことを自慢したくなる存在だ』と言うんだ。」さらに、殿堂入りの投票権も持つプランット氏はこのように言い切りました。「今日以降1試合もプレイしなかったとしても殿堂入りは確実だ。すでにMVPを3度受賞しているけれど、これまで何人が成し遂げた?投打両方ともハイレベルの二刀流として活躍しているが、何人同じことをやってきた?彼はすでに選手として素晴らしい功績を打ち立てている。」

殿堂入り投手のジョン・スモルツ氏は大谷選手の唯一無二性について、最終的にこのような結論を述べています。「こんなものを我々は二度と見ることはないし、私が今言ったことを見ることも決してありません。」スモルツ氏の言葉は、大谷選手が二刀流を続けることがどれほど困難で、どれほど肉体的・精神的な負担が大きいかを物語っています。それでもなお、超一流のレベルで二つのことをこなしているからこそ、彼は「異常な選手」であり、「比べることすら失礼な存在」としてMVP受賞を確実視されているのです。

まとめ:数字と専門家が語る、大谷翔平が「別格」である揺るぎない事実

今回の記事では、「WRC+172対158」という14ポイントの差がなぜMVP論争に終止符を打つ決定的な数字なのか、というテーマで大谷翔平選手の隠れた決定的数字について詳しくご紹介してきました。表面的には接戦に見えるMVP争いも、実は専門家たちの間では議論の余地がないほど大谷選手が圧倒していることが明らかになりましたね。

特に印象的だったのは、多くの人が見落としている「WRC+」という指標でした。たった14ポイントの差と思われがちな「172対158」という数字が、実は“格の違い”を示す決定的な証拠だったことには驚かれた方も多いのではないでしょうか。MLB公式アナリストのペトリエーロ氏が語った「時代を超えて選手を比較できる革新的な指標」で見ると、大谷選手は歴史上でも屈指の打者として位置づけられ、そこに投手としての価値が加わることで、まさに「別次元の存在」となっていることがよくわかりました。

CCサバシア氏の「人生で見た中で最高の選手だ」、アルバート・プホルス氏の「野球界で最高の選手だよ。間違いなく」、ジョン・スモルツ氏の「比べることすら失礼なくらい圧倒的だ」という証言も、単なる感情的な賛辞ではなく、客観的なデータに裏付けられた正当な評価だったのです。

そして何より興味深かったのは、投票権を持つ記者たちの本音でした。「どうやっても結論はやっぱり大谷だになる」「迷う余地は全くなく、とても簡単な選択だった」「1位票を決めるより2位から10位を誰にするかで時間がかかった」。これらの証言からは、大谷選手の受賞が単なる人気投票ではなく、専門家による冷静な分析の結果であることが伝わってきました。一方で、「投票疲れ」という現象についても考えさせられましたね。ケン・ローゼンタール記者の「20年後にあの時の記者たちは一体何を考えていたんだなんて言われたくない」という言葉は、MVP選考の公正性を守る重要な提言として印象に残ります。

7.2対4.7という2.5ものWARの差、得点圏でのWRC+229という異次元の数字、そして88年ぶりのジョー・ディマジオ以来となる400塁打&150得点同時達成への挑戦。これら全てが、大谷翔平という選手がいかに特別な存在かを物語っています。シュワーバー選手やペルドモ選手といった素晴らしい選手たちの活躍も確かに目を光るものがありました。しかし、今回ご紹介した様々な数字と専門家の証言を総合すると、大谷選手の優位性は揺るぎないものであることが明らかです。

MLB公式サイトが「打撃だけでもMVP級だが、投手としての活躍を加えれば4度目のMVP受賞はほぼ確実と言える」と断言し、模擬投票でも90%の圧倒的指示を得た大谷選手。約2年ぶりの投手復帰を果たし、打撃でも相変わらず異次元の活躍を続ける中で、4度目のMVP獲得は「時間の問題」と言えるでしょう。

そして来シーズンからは、いよいよ開幕当初からの完全な二刀流復帰が予定されています。投手としてリハビリ段階だった今シーズンでさえ、これほどの圧倒的な数字を残している大谷選手が、フルシーズンを通して二刀流として活躍した場合、一体どのような記録が生まれるのでしょうか?ジョン・スモルツ氏が語った「こんなものを我々は二度と見ることはない」という言葉通り、私たちは今、野球史に残る奇跡的な選手の活躍をリアルタイムで目撃しているのかもしれません。WRC+172という数字一つとっても、それは単なる統計ではなく、100年後の野球ファンが語り継ぐであろう歴史的な記録の一部なのです。

大谷翔平選手の4度目のMVP受賞、そして来季の完全二刀流復帰への期待、さらには歴史に残る様々な記録への挑戦。まだまだ私たちの想像を超える領域へと向かっている大谷選手の今後の活躍を、一緒に見守っていきましょう。

免責事項

本記事は公開されている情報、専門家の見解、及び過去の統計データに基づき、大谷翔平選手のMVP争いに関する考察を深掘りしたものです。記載されている数字や見解は執筆時点のものであり、今後の試合展開や最終的な公式発表によって変動する可能性があります。また、個人の意見や分析も含まれておりますので、その点をご理解いただいた上で参考情報としてお楽しみください。投資やギャンブルなどの判断材料として利用されることはお勧めいたしません。

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